Stone Forest
長野県安曇市
撮影|石井紀久
設計|福田哲也/アーキタンツ福岡一級建築士事務所
Architect's comment
福岡市の中心に程ちかい閑静な風致地区(フクロウの森と呼ばれる地域)にこの住宅は計画されました。
緑に囲まれた敷地内には高低差が10m程あります。その高低差を利用して、敷地の一番高い場所に、離れと露天風呂を配置して近隣の森全体を眺める眺望を確保し、斜面中腹には屋内プールを埋込んで側面を水槽のようにアクリルで仕上げ、使用していない時も山肌に水を感じられるようにし、下方に駐車場を埋込み、屋根は庭から上がれるようになっています。その斜面に対峙する形で敷地の低い位置に母屋を配置し、その母屋から眺める斜面は点在する建築と植栽により、「立体庭園」としてこの住宅の見せ場となっています。
母屋は、プライバシーを守りながら、周辺環境へ開く建築になるよう、ランダムな開口を持つ特徴的なデザインを採用しています。昼は数種類の石のテクスチャーを楽しみ、夜は室内の照明によって幾何学的なシルエットが浮かび上がり、地域の行灯としての役割も果たしています。水盤に囲まれた1階は、どこからも水を感じられるように計画され、アジアンリゾートのような親水性を意識したつくりにしています。
昨今の亜熱帯化していく日本の環境の中で、周辺環境(地形/樹木/石/水/風)と積極的に親しんでいく建築を目指して計画された住宅です。
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